正社員1名、売上24億円の衝撃。4年で売上4倍、急成長中の家具通販サイト「BED STYLE」で決済トラブルか。

あけましておめでとうございます。2023年、一発目の記事になります。
新年早々、重めの決済トラブル記事です。

スタートアップ界隈のバズメーカー、こりゃあかん氏が『BED STYLE』というサイトで悪質な決済トラブルに見舞われたとのことで話題となっております。

BED STYLEで8万円のベッド購入時、備考欄に組み立てサービスについて相談をしたが、返信なく無断で13万円で決済、さらに返金や再決済などが毎日繰り返し行われているとのこと。
怖すぎませんか…こりゃ….

こちらの「BED STYLE」がかなりの急成長をされているようで、そのあたり含め取り上げていきます。

「BED STYLE」運営のカヴァースジャパン株式会社、たった4年で売上4倍の24億円の急成長中(現在進行系)

今回話題となっている「BED STYLE」を運営されているのが、銀座を拠点とするカヴァースジャパン株式会社になります。ベッド以外にもソファー専門ECなど複数の家具ECを運営されている企業のようです。

創業は2011年7月、オフィスは銀座…。

早速、こちらの銀座オフィス住所を調べたところ、まさかのレンタルオフィスでした。

レンタルオフィスの住所で登記している

創業者は元NTTコミュニケーションズの青木 康裕氏。
カヴァースジャパンではEC運営に加えてコンサルもされているようです。

偶然にも昨年上場した北欧暮らしの家具店も青木さんが代表です。家具xECは青木さんが多い…?

素晴らしい経歴です。売上はどのくらいなんだろう..?ということで調べてみました。
驚異の売上推移がこちらです。なんと直前期は24億円

出典:日本ネット経済新聞より著者作成

2019年に6億円だった売上が、2022年には4倍の24億円に。この急成長、凄くないですか…?
そして社員数を調べたところ、さらに衝撃な事実が浮き彫りになります。

カヴァースジャパン、創業時から全員フルリモート&さらに社員数は驚愕の1名か

こちらの急成長を何名でされているんだろうと思い、サイトを見たところ、30名程度で運営されているようでした。凄いですね..。

この「イラストでメンバー紹介」がどこかで既視感があるなと思い、さらに被保険者数を調べてみたところ衝撃的な数字が出てまいりました。

こちらが「BED STYLE」運営のかヴァースジャパンの被保険者人数です。なんと1名。

被保険対象者数は1名、別法人に分けている可能性はあります

以前、Z世代マーケ企業「僕と私と株式会社」※1が年商1.5億円で45名中3名が被保険者という記事を取り上げましたが、それを上回る少なさでした。

ちなみにリモートは10年前から開始しており、リモートメンバーは170名もいるそうです、何故問い合わせへのレスが遅くなってしまうのでしょう…。

自社ECのカスタマーサクセスってリピートを考えると重要な要素ですが、そもそも家具が耐久剤なのでスポットで売れればよい、的な発想で経営されているのでしょうか。不思議です。
Omochiさんのコメントくらい慎重にしないといけないのが今のECなのかもしれません。

カヴァースジャパンのビジネスモデルのココが面白い。9年前、iemoが夢見た「家具メディアxEC」の成功例か。

決済トラブルで話題となってしまったカヴァースジャパンですが、過去にDeNAが買収したiemoの描いたメディアとECを結びつけるという構想をまさに実現しているビジネスモデルのようです。

メディアで集客し、自社ECに誘導するという流れです。

運営メディアでニッチなターゲット向けクエリを獲得し、自社ECに誘導する

非常にニッチなワードでも検索順位を取れており、ベッド・ソファー領域のクエリを徐々に獲得していっています。

「女子狭いおしゃれ部屋」などかなり狭いワードまで対策しており、検索順位1位を獲得

実は過去にDeNAが買収したiemoも後期にはECショップ展開されていたんですよね。
村田マリさんもメディアとECを結びつけるというような事をインタビューでよく言われていたような記憶です。

引用:MARKEZINE

iemoから約10年弱の時を経て、あのモデルの実証をしてしまったカーヴァスジャパン。
そして、決済トラブルに見舞われてしまったこりゃあかん氏。

「BED STYLE」楽天店の口コミを見るところ、カーヴァスジャパンのレスポンスの悪さは定常的に起きている問題のようです。

さらに、BED STYLEで商品を買ったところ「ウォーターサーバーの営業TELがきた」という口コミも散見されるなど、ジャンルを超えたクロスセル営業もされているようです。

いやはや、決済トラブルや顧客のクレームもあると考えると、手放しに「少数精鋭で急成長しているから凄い」と褒められるような現状ではない印象を受けます。

以前、記事で取り上げた家具レンタルのairRoom※2もですが、顧客のカード情報を無断で理由無く決済を行い、故意に利益を得る行為自体が法に触れる可能性もある行為なのです。

レスポンスの遅さや決済トラブルさえなければかなり筋の良いビジネスに見えるので、こりゃもったいない!と感じました。

こりゃ氏の決済トラブルが無事解決しますようにお祈り致します..とはいえ、一度でもクレジットカード番号持たれてると思うと一旦は解決しても怖いですよねぇ…。

■参考記事
※1:年商1.5億円のZ世代向け企画屋『僕と私と株式会社』のビジネスモデルを仮説立ててみたら中々面白かった件。従業員45名のうち、被保険者数は3人の衝撃。
※2:家具サブスク「airRoom」で異様なクレカ決済の報告が相次ぐ。自称”元ホームレス”の起業家ストーリーは嘘か真実か。

タイトルとURLをコピーしました