スタートアップ経営者に新たな必読書。おすすめ本「番狂わせの起業法」。大企業の参入を尽く打ち破り黒字化したakippaの創業ストーリー。

akippa創業者の書籍、良すぎました。 スタートアップ経営者に新たな必読書・本が現れたかもしれません。

akippa本は「今までにない国内スタートアップ本だ」、社内の全職種、キーマンへのインタビューを実施。当時の経営戦術まで吐露する贅沢さ。

akippa本、おすすめできるのが社内キーマンにインタビューしている点です。
従来の経営者本だと個人視点で終わってしまうんですが、本書は下記のようにCFO、広報、人事などめちゃくちゃキーマンインタビューしています。

なんなら金谷さんの章は半分くらいで、本書のほとんどがキーマンインタビュー。
なので、スタートアップ経営者だけでなく、CFO、広報、人事も読むと学びになりそうです。
 
ここまで書いていいの?という深さでスタートアップの創業・PMF秘話が書かれています。

大企業に打ち勝ったakippaがどう歩んできたのか。スタートアップ経営の追体験で必読書レベルで学習が進む。

akippa本がおすすめできるのは、彼らがスタートアップあるある質問の「大企業が攻めてきたらどうするの?」をクリアしているからです。

スタートアップの「目立つと競合が増える」ジレンマを乗り越えた同社は、力強く成長し黒字転換を果たしています。以下が、akippaがIVS優勝後の各社参入まとめ。

■各社 駐車場シェアの参入時系列
2014年12月:akippaがIVS優勝
2015年6月:トメレタ参入(ドコモが買収、撤退)
2016年8月:タイムズ参入
2017年2月:楽天参入(撤退)
2017年3月:リクルート参入(撤退)
2018年10月:ソフトバンク参入(撤退)

名だたる大企業に打ち勝つという、ハードシングスを乗り越えたakippa、当時の攻め方が時系列で学べるのが贅沢体験本です。

プラットフォームの「鶏卵問題」の解決策、新卒広報がいかにしてメディア露出したか、エンジニア採用どうするか、などスタートアップでぶち当たる壁の「解決方法」に富んだ一冊。

書籍内のトピックスを以下にまとめてみるとこのような感じです。エンジニア採用や広報の話は、ぜひスタートアップ経営者にぜひ読んで欲しい。

■書籍に書かれているトピックス
・新卒広報がテレビ露出に成功させた方法
・どのようにエンジニア0名からコンスタントに採用できるようになったか
・債務超過状態でジャフコが出資したエピソード
・akippaがリクルート、ソフトバンク、光通信に勝てた発想法
・DeNAとスタートアップ。ベースフードCEOなども初期akippaに関わっていた
・プラットフォームにおける「鶏卵」のケーススタディ

やっぱりこのスタートアップ本、読後感が良いなと感じたのは創業者だけでなく主要メンバーが語る章で半分くらい占められている点です。
当時の課題と、それをどのように打開したかが書かれていて、めちゃくちゃ参考になります。

スタートアップ経営者の「これだよ…これが知りたかったんだよ…」が解決するスタートアップ本。おすすめの一冊に認定。

VCのハンズオンなどの話題が昨今あがりますが、この書籍こそが「ハンズオン」的な要素に富んでいました。スタートアップ経営者が向き合う課題は大抵同じようなものが多いんですよね。

akippaが惜しげもなく各メンバーのインタビューまで載せて公開したHow、まさに「これだよ…これが知りたかったんだよ…」が解決する本でした。まだ小さいサイズのスタートアップのメンバーなどで一読しておくと、「akippa本ではこうクリアしてたよね」と共通認識で議論できて良さそうです。

書籍にも賞味期限みたいなものがあるので、akippa上場前に読んでおくと目論見書が美味しく読めそうです。

番狂わせの起業法

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