元グノシー広告担当が手掛ける「SIVA」、アドアフィ武器商人で急成長。既に流通総額は1,000億円超え、1期目から黒字化を達成。SquadBeyondが違法的広告の温床に

グノシーが過去にコンプライアンス違反を組織的に犯していたことをご存知でしょうか。
先日、木村さんも不正広告報道のタイミングで復帰したという旨のツイートをしておりました。

グノシーの不正広告については第三者委員会が入って調査しており、当時の資料では「役員のコンプライアンス意識の不足」とまで言及されています。当時の役員といえば、福島さんなどですね。

今回、このコンプライアンス意識の低かった時代のグノシー出身者が、悪質なアドアフィ事業者に対して武器提供を行っていることが判明しましたのでレポートします。

グノシーのコンプライアンス違反事件とは?

まず、グノシーの不正広告事件から解説させて頂きます。当時グノシーは子会社でアドアフィ的な事業を行っており、薬機法や景表法違反となる広告を制作・配信しておりました。

引用:毎日新聞

この事件が悪質なのは法令遵守を守らせるべきプラットフォーム側が子会社で「違法広告」の作成をしていたことです。

グノシー創業者 福島氏の退任は2018年。報告書では2017年から行われていたということなので、福島氏がCEOを務めている頃から行われていたようです。

この事件では第三者委員会も立ち上げられ、これを機にグノシーの業績は右肩下がりになったとも一部では言われています。つまり、薬機法や景表法スレスレの広告を回せるがゆえ、広告主が集まっていたという側面があったわけですね。

第三者委員会では、問題の根源には役員の遵法意識の薄さがあったと報告書内で何度も指摘されています。

そして、5年以上たった現在、コンプライアンス意識の低かった時代に在籍していたグノシー社員が新たに立ち上げたのがアドアフィ事業者向けのCMS「SquadBeyond」を提供するSIVA社です。

アドアフィ事業者に武器提供を行う「SIVA」、消費者にバレず違法広告の配信が可能に

SIVAの提供する「SquadBeyond」は従来、広告運用業者がWordpressなどで記事作成していたものを「より簡単にページ生成&分析できる」ツールになります。従来であればWordpress+ドメインの取得+GAで分析という結構めんどくささがありましたが、それが一括で出来るという代物ですね。

引用:SquaredBeyond

事業者はSquadBeyondを使うことで、ドメイン提供からサーバー提供、さらにコンテンツの複製まで容易にしました。アドアフィで重要なのがABテストですが、LPごとの効果測定も簡単になりました。導入事例でも北の達人、サイバーエージェント、Sparty、i-neなど著名企業が並びます。

SIVA代表の杉浦氏はコンプライアンス意識の欠如を指摘された期間、グノシーにて広告製品担当を務めており、恐らく当時のアドアフィの現状も見ていた方です。

SIVAは広告主と代理店と向き合ってきた経験から、メーカー側が広告品質を管理できるように立ち上げたと言っていますが、このシステムがいまアドアフィ事業者によって悪用されています。

引用:SIVAプレスリリースより 違法広告を無くすという謳う

 

アドアフィオープンチャットで晒された違法的広告の7割以上がSIVAドメインだった

Suan編集部の運営するアドアフィオープンチャットでは、日夜下記のように違法広告への言及が行われています。

その中で共通していたのが「/ab/」というディレクトリを含んだドメインでした。

調べていくと、どうやら一部がSquaredBeyondというサービスのドメインということが判明します。

引用:SquadBeyond

つまり、違法的広告の配信事業者は現在、SIVAのサービスを通じて広告配信を行っているということです。化粧品を塗り続けたら肌が綺麗になったというビフォーアフターの写真など複数の違法となる恐れのあるLPが見つかりました。

またSquadBeyondでは独自ドメインも設定できるのですが、/ab/というディレクトリが含まれるURLの殆どがSquadBeyond経由での配信となっておりました。

こちらも独自ドメインですが、ソースを見ると下記のようにSquardBeyondが含まれています。

このようにある意味、違法的なアドアフィ業者に武器提供し、景表法や薬機法違反の幇助をしているわけですから、SIVA側にも責任が及んで当然のように思います。

表向きは「不正広告の排除」、実態は違法的広告を配信するアドアフィ業者への「武器提供」の気持ち悪さ。

こちらのSIVAですがグノシー時代に広告担当した経験から立ち上げているとインタビューで語られていました。いかに抜け道を探すかという広告運用に課題感を持ち、SquadBeyondを立ち上げたとのことです。

ズルを減らすためにSquadBeyondを立ち上げたとインタビューでは語られていますが、現在配信される違法的広告の多くはSIVA社を経由したものとなっています。

さらに今までであればドメインは広告事業者が取得していたので特定できる可能性もあったのですが、現在はSIVAを経由することで、アドアフィ事業者の実態が見えづらくなってきています。

ズルを減らすために立ち上げたSquadBeyondが違法的広告を配信する業者に使われている現状。
そしてこのSquadBeyondを提供するSIVA、既に数千億円以上の流通総額となっていることが判明します。

SIVA、既に流通総額数千億円規模、1期目から黒字、2期目で売上12億円。

SIVA代表の杉浦氏のnoteに1期目・2期目の売上が開示されておりました。2期目で売上12億円ほどあったようです。

それから数年経った現在、既に年間数千億円規模の広告費が動くプラットフォームへと進化していました。恐らく現在も黒字経営で、売上は30億円以上はあるのではないでしょうか…

違法的広告の配信の温床となっているSIVAの「SquadBeyond」、年間数千億円規模のサービスを提供する側としての責務も求められる段階になってきているのではないでしょうか。

SIVA社の表向きの建前と、現状の乖離、とても残念に思います。今後プラットフォーム提供側の義務として、違法広告への通報機能などが公式に設けられることに期待します。

ということで、アドアフィチャットでは日々このようなやり取りをしております。ぜひご参加ください!

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