バチェラー黄皓氏の展開するミラーフィットネス領域、中々の鬼門か。売却1.1億円のプチEXITや撤退が相次ぐ。

バチェラーで有名となったスタートアップ経営者の黄皓氏ですが、先日自ら「タレント」とツイートし、一部で話題になっておりました。

こちらのバチェラー黄皓氏ですが、フィットネスミラーというビジネスを展開されています。
下記のように鏡に動画を投影して自宅でフィットネスできるという代物。

Suanでは黄皓氏の展開するフィットネス・ミラー領域について少し調べてみました。
この領域、海外ではヨガウェア大手のルルレモンが500億円ほどで「ミラー」というスタートアップを買収したことで加熱した領域なんですよね。

ちなみにコロナが明けてきた影響でルルレモンのフィットネスミラー部門はかなり苦戦していると報道されています。

コロナ明け後、ルルレモンが買収した「ミラー」部門は業績が低迷との報道もある。 ─DIGIWAY

フィットネスミラーの国内事例を調べていくうちに「あれこれ、かなり鬼門マーケットでは..?」という前例が多く見えて来ましたので、競合調査含め軽くまとめてみました。

突然増えだしたミラーフィット・ビジネス。newnなど主に国内では3社が展開するも撤退やプチEXITが相次ぐ。

こちらのミラーフィットネスビジネスですがいきなり増えてきた印象なんですよね。
国内では主に3社ほど展開されておりました。調べるともう少しありそうでしたね..。

各社プレスリリース日を記載。実際の開始は1ヶ月ほどのズレあり

個別に状況を見ていくと、既に黄皓氏のミラーフィット社以外の2社は「撤退」と「プチEXIT」をされておりました。

newnの展開するミラーフィット「embaddy」はしっぽり22年6月に撤退。Suan編集部も気づけず、スタ猫さんに発掘される

newnの展開したミラーフィットですが、しっぽりと撤退されておりました。

いや、、気づかなかった。。気づけなかった。。
newnさんは比較的、新規事業の打ち手の数は多めなので、定期的にチェックしないとだめですね。

newnのembuddyは開始から11ヶ月でのクローズとなりました。撤退ラインとして1年という期間は比較的良心的な期間設計な気はしますね…。

国内最速でミラーフィットネス提供の株式会社One Third Residenceは1.1億円のプチEXITか。

続いて黄皓氏のThe 競合ともいえる「Fitness Mirror」を運営する株式会社One Third Residenceですが、こちらもプチEXITをされていました。
買収額非公開とのことでしたが、調べによると1.1億円ほどでの買収のようです。整体大手のアトラが買収したとのことで少し意外ですね。

アトラ有価証券報告書より引用

スタートアップ買収事例からすると、金額はかなりのプチEXITな感じがします。

そして面白い共通点があって、One Thirdの社長さんも蘇 乾聞さんという中国の方かつ、早稲田大学院(商学部)2010年卒なんですよね。
黄皓さんが早稲田商学部の2009年卒なので、面識あってもおかしくなさそう。

ちなみにアトラは買収後、創業者の久世氏は会長職につき、蘇氏が代表となりました。
蘇氏にアトラ株式も8%ほど渡されているようです。

ですが、、実は蘇氏はこの後すぐにアトラ代表を辞任、そしてその後2022年4月ごろに「事業の継続が困難」とし、ミラーフィットネス事業を手放しておりました。。

なんと…

黄皓氏のミラーフィットはJ-KISSでの評価額15億円か。高めの評価額感は否めない

続いて黄皓氏のミラーフィットですが、実は22年4月頃に3.2億円の調達リリースがありました。すごいですね。

千葉道場…ッ!
評価額を登記簿謄本から調べてみたところ、15億円のようです。

J-KISSで15億円はすごい。。一方で、海外ではコロナが明けでミラーが不調に、newnは撤退、One third社は1.1億円での売却となると、、少し高めの評価額な印象です。

ということで黄皓さんのミラーフィットとOne thirdのフィットネスミラーで、Amazonでの評価件数比較と、推定の売上推移を比較してみました。

Amazonの実績からミラーフィット(黄氏)vsフィットネスミラー(蘇氏)を比較してみた

まずは評価件数から見てみると、評価件数はOne Thirdの方が優勢ですが、出品期間が1年ほど違うようなので、黄氏のものもレビューは増えると思われます。
価格的にはバチェラーの製品が19万、One Thirdの方が9.9万円と、10万円ちかく金額に差があります。

続いてミラーフィット vs OneThirdの売上推移の比較(※推定です)がこちらです。

One Thirdのミラーフィットネス、全盛期に1000万円以上売れていたのは凄いですな..(推定の誤差が大きいので要注意)

黄皓氏の方が販売開始がかなり遅く、9月から販売されているようですが、意外と売れてるなという印象。ミラーフィットの参入のタイミングでOne Thirdの売上が少し減ってきているので、きちんと競合を食えている感じがします。

ちなみにこちらのフィットネス用のミラーは大体原価5~8万円ほどのようです。

現状の円安状況を考えるとOne Third社はデバイスを利益ほぼ0で販売し、サブスクリプションで利益を出すモデルか。

意外と高い…One Third社の方は9.9万円で販売されてるのですが、輸送費や送料、手数料などを考慮すると利益が無さそうな..ロット数が多いで仕入れが安い可能性はありつつ、そこまでハードでは利益を出さずにサブスクで利益出していく狙いがあるのかもしれません。
以上、黄皓氏のミラーフィット領域について調べてみました。

評価額15億円は少し高い気がしますが、バチェラーならではの資本政策、戦略で引き続き事業推進されることを期待しております。
どのようにしてAmazon売上推移を出したかなど、Suan公式 LINEで問い合わせて頂ければ回答しておりますので、リサーチに興味ある方はぜひ追加ください。
(今後リサーチ方法の配信もSuan公式 LINEで行う予定です)

両方しっかりされているようなので今後に期待です!千葉道場!

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