スタートアップ界隈Twitterの「もやし」さん、誤情報の拡散で活動休止。三越伊勢丹の誤情報を700万imp拡散し、謝罪。

スタートアップ界隈のTwitterインフルエンサー「もやし」さんをご存知でしょうか。
企業分析情報を配信されており、時折バズるツイートを連発されているので見かけた事がある方は多いかもしれません。

ビジネス系の情報転載でバズを多発させており、直近ではミクシィ投資事業部の運営するPodcastにも匿名で参加されています。

匿名アカウントとしては異例の活躍をされているもやしさん。
このもやしさんが5月2日に投稿したツイートに関して、大きな誤りがある状態にも関わらず、50時間以上も放置、結果的により多く拡散されてしまう事態が起きています。

ツイートから3時間半後に指摘されていたにも関わらず、誤情報の拡散をし続けた

どのようなツイートだったのか、また何が問題だったのかを改めて整理させて頂きます。

三越伊勢丹新宿店の売上の50%を上位5%の顧客が支えるとツイート。実際は「外商部門」に限定した話だった。

問題の誤情報ツイートが下記になります。

売上シェアの50%を、上位5%のVIP客が支えるとツイート

こちらのツイートですが、正しくは「外商部門」の売上50%を支えるのが5%の上位客というお話でした。ツイートからすぐに「誤りではないか」という指摘が複数きておりました。

しかし、もやしさん。ほぼ丸2日間も削除・訂正せず、拡散は続きます。
その騒動を検知し、SUANからもツイートから2日後に指摘。

削除前には「補足」として若干の訂正をされており、誤りには気づかれていたようです。
ちなみに本件、そもそも参考資料として引用されている伊勢丹の資料自体が「外商部門」に関する資料なんです。

一部を切り抜くことで全く違う印象の数字になってしまう、危うさを感じました。
そして、ツイートから約50時間後、ようやくツイート削除に至ります。

それにしても何故、このような誤ツイートをしてしまったのか。何故、初動ですぐ削除しなかったのか気になりますよね。そこには自身の運営する「オンラインサロン」への勧誘が意思決定の足かせになったと見受けられます。

まずはもやしさんのバズらせテクニックと誤ツイートしてしまった理由についてです。

もやしさんのバズらせテクニック「雑誌、記事をサマライズ」、ここに罠があった。

もやしさんのツイートの多くが「雑誌」「決算資料」などのサマライズが多く、稀に記事内から派生して調べたデータを貼り付けるスタイルとなっておりました。

記事の数字・ファクト部分のみを抜き出し、刺さりやすいツイートとして再構成しツイート。

今回の誤ツイートに関しても、同様の手法でまとめておりました。
しかし、今回は引用元の東洋経済記事にも誤りのような表現があり、その情報を真と受け止めツイートされてしまっていたようです。罠ですよね。

これは東洋経済の書き方も悪いです。

一方で、記事全体を読めば外商とわかるような記述もありましたし、転載された資料自体も外商部門に関する資料だった点もあるので、東洋経済が悪いと一概には言い切れない印象です。

いまだ拡散され続ける誤情報。何故、ツイートから3時間半後に指摘があったにも関わらず削除しなかったのか?

そして、今回の伊勢丹に関する誤情報ですが、未だに二次拡散が続いております。
Togetterで下記のようにまとめられ、既に約10万PV。

引用:Togetter

さらにこのTogetterがはてなブックマークにランクインしてしまうという状況にまで発展しています。

幸いにもはてなブックマークの最上位コメントは情報の誤りを指摘しているものとなっております。

一方で最新コメント欄を見ると「信じている」方のコメントが多数。

こうなるともう収拾がつきません。

何故、初動で誤りを指摘されていたにも関わらず、もやしさんは削除しなかったのでしょうか。

削除せず拡散し続けたのはもやしさんの行う有料の情報コミュニティへの宣伝狙いか

もやしさんですが、実はオンラインサロンのようなものを運営されております。
固定ツイートにも設定されており、恐らくここへの誘導が惜しかったのではないでしょうか。

月額600円で既に140名が加入しているとのこと。お小遣いにはちょうど良い収入にはなりそうですね。

引用:STRATUP LABO

拡散による自身のオンラインサロンへの誘導を重視し、「情報の誤りについて指摘があるにも関わらず、拡散を止めない」としたとすればevilと言わざる得ません。結果的に現在も拡散は止まらない状態となってしまっています。

改めてタイムラインを見返すと、初動で動けばこのような大きな拡散には繋がらなかっただろうと悔やまれます。

ツイートから3時間後には指摘されていたにも関わらず、拡散し続けた

今回のように「誤情報」が拡散してしまった場合、取り返しがつかなくなることもありえます。
無料で配信しているのだから、多少の誤りは良いだろうという認識によって後に戻れない事故につながります。

今回の騒動で当面の間、Twitter上での発信は休止されるとのこと。
面白い着眼点を持たれていた方だけに、今回の誤情報に対しての初動&休止は残念です。

 

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