皆さまはこちらのサービスご存じでしょうか。線虫でがん検査ができるというサービスです。現在は、仲間由紀恵さんがCMに出ており、過去には東山紀之さんも広告塔を務めていました。
こちらを展開するHIROTSUバイオサイエンス社はユニコーン入りしており、時価総額は1000億円超えの1042億円。13位となっています。
そんなユニコーン企業に暗雲が立ち込めていたのをご存知でしょうか。実は2年前の2021年末に文春砲を受けております。
HIROTSUバイオサイエンス社側は事実無根だと反論しておりました。プレスリリースからはデータを盗み出した社員にのみ刑事訴訟を行い、週刊誌側になんらアクションをしないように見受けられます。
その後、実際の係争に至ったのかは不明ですが、現状もサービスは継続しており、CMもリニューアルさせています。そして、こちらの「線虫ガン検査」サービスについて、「Newspicks」がサービス実態に疑義があるとし、独自スクープを報じました。
Newspicks、虚飾のユニコーンと称し「線虫ガン検査」の実態をスクープ
本日11日、Newspicksから下記のような記事が配信されました。文春砲から2年ぶり2度目のスクープ砲弾です。
虚飾のユニコーンと称し、線虫ガン検査の実態、赤裸々に社員インタビューなどから杜撰な内情を明らかにしています。
これぞジャーナリズムという構成となっており、X上でも話題となりました。
【スクープ】世界初の「線虫がん検査」、衝撃の実態https://t.co/nnHNoVLCFi
線虫がん検査で知られるHIROTSUバイオサイエンス社に対して、医療関係者の間では、検査精度が広告の内容よりもかなり低いのでは、という懸念がささやかれている。NewsPicksの調査報道チームが疑惑を検証した。 pic.twitter.com/begnPeRBV9
— NewsPicks [ニューズピックス] (@NewsPicks) September 10, 2023
記事が事実なら日本のセラノスやんけ。
こういう検査は遺伝子や体質も含めてココだけでなくエビデンス希薄なものが多い。効果効能を謳わないせいで広告の規制もユルそうで、ココのように積極的に広告出してるとこも多い。
でも検査を信じて人生かわる人もいるわけだからね…https://t.co/CWfOEHTZHu
— ベギラマくん (@cogitopp) September 11, 2023
TLが線虫で騒がしいですが、個人的にはVCが和製セラノスに投資しようが損失は自社にくるし好きにしたらいいと思いますが、最大の問題点は「健保組合が保健事業で同社の線虫検査を提供していた」ことだと思うんですよね。…
— 吉澤美弥子/ VCスタートアップ健保設立準備委員会 (@miyakomx) September 11, 2023
本当は癌があり癌の症状もあるのに、「線虫がん検査」で陰性で受診の機会が遅れるというのは実際にあるので、医療従事者が怒っているのも無理はない。自身の経験はノーコメント。結果として患者の受診機会を逃させる医療ベンチャーのサービスは最悪で、こんな意味のない検査は早く無くなるべきと思う。 https://t.co/8MIZ7dLz8X
— 産婦人科医とみー (@obgyntommy) September 11, 2023
医療界だけではなくて経済メディアも「虚飾のユニコーン」と題して報道できたことは大きいと思います。私のところに取材が来てから半年近く経っていましたが、しっかり裏どりしながら前に進めてこられたのだなと感じました。https://t.co/kw7twUJIV6
— 上松 正和🎍 (@Uematsu1987) September 11, 2023
それにしてもHIROTSU社は文春砲後にも東急エージェンシーなどから資金調達されていたようです。出資側の目利き…と思ってしまいますね。
成田さんは試されていたようです。購入していた方も残念なニュースですよね。
あちゃーー、酷い内容。自分も購入したことがある商品だけど、全然ダメだったか。。
ガン検査とか期待されてる領域でこういう詐欺っぽいのが出てくるときついな。。 https://t.co/iF0QW3TvMH
— 成田 修造 / Shuzo Narita @「逆張り思考」発売中 (@shuzonarita) September 11, 2023
非公開会社となり、Newspicksがジャーナリズムを取り戻したか。
直近のNewspicks、実はかなり踏み込んだ取材記事を頻発させています。2日前に公開されたA.L.I. TechnologiesのSPACの実態もかなり面白いのでおすすめです。千葉功太郎氏の名前も出てきますよ。
Newspicks、非公開会社となり、ジャーナリズム精神を取り戻してきたような感覚があります。
スタートアップの良い面だけでなく、影の部分を報じる存在は必要です。今後の取材にも期待しております。