「女子大生、オナホを売る」のオナホ、無許可製造か。知られざるアダルトグッズ市場の闇に迫る。

アダルト系の表現やグッズの紹介が多く含まれているため、本記事は18歳以上推奨といたします。極力モザイクなどは心がけておりますが気分を害する場合がありますので、ご留意ください。

前回ご紹介した「女子大生、オナホを売る」に関する記事、大変多くの反響を頂きました。

なぜ20歳の『女子大生は、オナホを売る』選択をしたのか。背景には元welqメンバー率いるアレテコ・ホールディングス関係者が関与か。

今回、追加調査を行ったところ女子大生が販売したオナホという商品を売るには「医療機器製造販売業」の許可が必要だったことが判明しました。

オナホ(性具)の販売には医療機器製造販売業の許可が必要だった

今回はそのオナホという市場の闇と市場規模について迫ります。

  • オナホール(性具)を販売するには医療機器製造販売業の許可が必要
  • 女子大生のオナホは無許可販売。他のオナホやアダルトグッズは?
  • 意外と巨大だった「オナホ市場」、ほぼ100%で無許可販売。
    • 女子大生オナホの売上試算とTENGAの急成長について

グレー的に法律を回避し、販売されている「オナホール」という製品市場について迫ります。

女子大生の販売した「オナホール(性具)」は医療機器に分類、許認可が必要だった

「女子大生、オナホを売る」についてさらに調べていくうちに判明したことがあります。それは販売するためには医療機器製造販売業の許可が必要な製品だったということです。

以下は、Wikipediaの「性具」に関する販売規制のスクリーンショットになります。

以下が引用になります。

人体、とくに粘膜などに接触し、製品によっては女性器などの内部に一時的に留置される性具は、日本の医薬品医療機器等法上、医療機器の分類になる。性具とは「人が性交若しくは性交類似行為(自慰を含む)に際し性感の刺戟、増進ないし満足のために性器に付着あるいは接触させて使用することを目的とする器具」とされた

と定められているようです。出典がWikipediaだと流石に根拠が薄いので判例を調べてみました。

最高裁サイトに掲載されていた判例でも「性具は医療機器」と認定。

Wikiの根拠となっている裁判結果の全文が最高裁判所サイトに落ちていたのでご紹介致します。一部の抜粋ですが、Wikipediaで紹介されていた定義と同様の内容で定義づけられておりました。

この判決に関しては有罪が確定しており、罰金刑となっておりました。

では、「女子大生、オナホを売る」の製品は医療機器製造販売業の許認可を取っているのかを調査していきます。

「女子大生、オナホを売る」のオナホに医療機器としての表示無し。「ジョーク用」として販売

商品の実物がこちらです。確認したところ、「ジョーク用品」として記載があり、医療機器としては無許可での販売のようです。
※後日、販売時は無許可だったと著者へも確認済み


また、MADE INの記載はなく、製造国は不明です。

中を開けるとサンクスメッセージとともに下記のような手紙も入っており、ジョーク用というよりも販売用途は指定されているような印象です。

ちゅくるのサイトを見たところ一部の商品は中国仕入れのようでした。

実は医療機器製造業、海外製造工場側も許認可の取得が必要なほど厳密なルールで運用されております。

そんな医療機器を無免許で販売し、ジョーク用品として販売してしまう、、デリケートな部分に使う商品なので怖さは感じますね。

しかし、さらなる闇に触れてしまうことになります。基本的にオナホに関して市場流通しているものは「ジョーク用」として販売されているようなのです..。

薬事違反で商品削除の事例も。Amazonの厳正なるチェック。「女子大生、オナホを売る」のオナホも過去に商品削除か

医薬部外品や、医療機器に該当する製品群は「製造販売元」の記載が義務付けられています。
また無許可で販売することは違法で、Amazon側でも商品削除などの対応をしているようです。

調べたところ、「女子大生、オナホを売る」の製品も一度削除されているようでした。
これに関しては規約違反での強制削除か、自主削除なのか、などは不明です。

このツイートのリンクに飛ぶと商品は削除されていました。

旧パッケージがかなり卑猥なため、そこが規約に違反した可能性があり、許認可との関係性は不明です。 ※女性器のようなものが映り込んでしまっている

それにしてもこれを大学生がプロデュースしていたって恐ろしいですね…。

国内流通のオナホール、殆どが法律を遵守していないグレー商材か。16点中16点がジョーク用品として販売。

さらに最寄りのドンキホーテで追加調査したところ、衝撃の事実が発覚します。
実は「ほぼ流通しているオナホの100%が医療機器としては無許可製造」でした。

国内最大手といっても過言ではないTENGAに関しても「ジョーク用品」という記載が含まれています。

引用:TENGA Amazon

ドンキホーテで16点ほど確認したのですが、16点中16点が「ジョークグッズ」の記載がありました。

ちなみにローション関係も無許可販売しているようなものも多く、知らない市場だけにめちゃくちゃ危険な状態では..と不安になりました。

とはいえ、そこまで問題になっているような話も聴かないので、このままで良いんですかね…。

どんな品質管理で製造しているか不明な中国工場から仕入れられたデリケートな製品が流通しているというアダルトグッズ界隈の現状、いつ何が起きてもおかしくないように感じてしまいます。

「女子大生、オナホを売る」関連のMr.Fit、どのくらい売上があるのか

最後に、「女子大生、オナホを売る」の著者が販売したMr.Fitというブランド。
いくつか商品展開しているようで、売上の予測をしてみました。

メインの覚醒オナホの推定が難しかったため、他の製品で推定しています。

前回記事で取り上げた「PANPAN」で1位にしているのは覚醒オナホなんですよね。覚醒オナホは年商5000万円~1億円くらいはあるかもしれませんね…。推定なので参考程度に。

ちなみに粗利率は非常に高そうです。各製品5000円以上で販売しているのですが、中国で仕入れると150円~300円ほどの価格感でも仕入れ可能なようです。

サプライヤーサイトより引用

そうなると、5900円 – 原価300円 – 手数料 1180円(20%)で利益は4420円。原価率は脅威の5%です。

実際どのくらいかはわかりませんが、原価が思ったよりも安価なのは間違いなさそうで、利益はかなり出ていそうですね。

ちなみに業界の革命児、TENGAの売上推移も驚異的でした。
TENAGは製造国内でやってそうなので、原価率はもう少し高いのかな。いやはや、すごい市場ですね…。

編集後記:アダルトグッズ産業、規制が入れば、ブルーオーシャンになるのではないか

アダルトグッズ産業、ドンキホーテのアダルトコーナーで裏面チェックさせて頂いたんですが、医療機器の記載をしている事業者は驚いたことにほぼ皆無でした。

医療機器の許認可調べたところ取得ハードルがそこそこ高そうなので、ガッツリ規制が入ったら一気にブルーオーシャンになりえそうですね。

ただ、Querieで「反社が絡んでるから取り上げるな」というような脅迫まがいのメッセージも届いていたり、闇が深い市場なのかもしれません。一体どういうカラクリで規制されていないのか、気になるところではあります。

知らない産業を調べるのは面白いですね。これにてアダルトグッズ系の調査は終了です。ありがとうございました。

【関連記事】
なぜ20歳の『女子大生は、オナホを売る』選択をしたのか。背景には元welqメンバー率いるアレテコ・ホールディングス関係者が関与か。

 

タイトルとURLをコピーしました