またしてもフォーブス起業家によるトラブルが起きてしまいました。
さらに今回は「横浜市」という行政まで巻き込み、市が記者会見を開く事態に発展しています。
一体何が起きたのか。さらに追加調査で明らかになった「過去の債務超過」と「ロゴパクリ疑惑」。
弱冠17歳で起業した山内奏人氏、WED社に迫ります。
WED山内奏人氏、若き天才起業家。フォーブス2部門で選出。
WEDの山内奏人氏は、レシート買取アプリ「ONE」を運営、みなさんもメディアで見たことがあるのではないでしょうか。
弱冠17歳でWEDを創業、「レシート買取でどうやって稼ぐの?」というようなビジネスモデルで世間を驚かせ、Forbesの「30 Under 30 Asia」2部門に選出された経歴を持っています。
今回、こちらのWED社で4億円規模のトラブルが発生、横浜市を巻き込み9.7万人に影響が出ているとのことです。ちょうど3週間前ほどにアップされた記事では好調そうな感じでしたが…。
亀山会長…。
4億円規模のポイント失効、WEDの深刻なシステムエラーと規約変更。横浜市は記者会見。
7月6日(木)、横浜市が経済対策として行っていた「レシ活」のポイント失効について記者会見を開きました。レシ活の裏側を提供していたのが今回のWED社です。
記者会見の要旨は下記の3点でした。
かなり規模が大きく、また行政としてレシ活として支援していただけに横浜市も困惑している状態です。また、規約変更の経緯は回答がなく、ポイント返還に関しても見通しが立っていないとのこと。
この騒動後、山内氏はSNSを全削除。Facebookは黒塗りアカウントに。
この騒動後、山内氏はSNSを全削除し、逃亡とも見えるような動きを行っております。
note、Instagram、Twitterのアカウントを削除。
さらに特徴的なのはFacebookで、黒塗りアイコンに変え、名前も特定されないような名前に変更しています。
こういった動きをする前に「やる事」があるのではないでしょうかと思ってしまいますが…。
実はWEDにはPR会社の「GO」も出資しています。トラブルが発生した時に対応方針も明らかにせず、SNSを削除していくというのはtoC向けの経営者としては見え方が悪くなってしまいます。このあたりのサポートや助言はなかったのでしょうか。
WED社、過去にも広報がSNS削除。ロゴ盗作疑惑、WEDがEXOファンの怒りを買っていた
実はWEDの新ロゴが、韓国の音楽グループ「EXO」のロゴと酷似しているとの指摘があり、EXOファンの間で炎上していました。
今回の件とも類似しているのが「SNS削除」という点。EXO事件でもWED広報がアカウントを削除し、炎上は時間経過とともに収束に向かっていたようです。
連続してこのようなトラブルに対して、「アカウント削除」を常習的に行っているとすれば、企業体質としてトラブルが起きた際に逃げると見られても仕方ないような状況です。
WED社、そもそも「債務超過」状態だった。直近ではイベント協賛を連発。
WED社ですが、行政との座組は素晴らしい反面、財務面は非常に苦しい状況もあったようです。
下記が令和3年度の決算公告ですが、純資産を負債が上回り、債務超過となっています。
WEDのニュースリリースを見ると、直近では「イベント協賛」を連発していました。
現在は赤字ではないのでしょうか…。いやはや、気になります。
今回の件、記事執筆中の「7月10日19時ごろ」にWEDより本件についてのリリースが出ておりました。それにしても、かなり大きいトラブルなので、もう少し先手・先手で動くべきだったように感じます。
問題が起きた時の行動を、社員やメンバーだけでなく、顧客もよく見ています。
今回の件に関しては、市の会見よりもいち早く出すべきでしたし、リリースが後手に回ってはいけない事案だったように感じます。
WED社に関しては商業施設向けSaaSなど面白い事業も展開されているので、今回の件は最後まで真摯にご対応頂き、引き続き頑張って頂きたいですね。ちなみにグッドパッチ土屋さんも取締役として登記されていました。
【WED続報】
横浜市が発行した80億円分のポイント、失効した場合はすべてWED社の利益になる契約だったと市政報告会で発表がありました。この契約内容にも関わらず、ポイント失効期限を横浜市に説明無く短縮(1年→120日)していたというのが今回問題となっています。 https://t.co/2qhQLaNGES
— SUAN / スタートアップメディア🎈 (@suan_news) July 11, 2023
WEDと横浜市の契約書がこちらです。アプリ開発費などの内訳も記載されてる。https://t.co/pbr8J8OmtW pic.twitter.com/EHPonW19TN
— SUAN / スタートアップメディア🎈 (@suan_news) July 11, 2023
・本来、120日の期限のはずが119日で失効してしまっていた。■規約変更
・昨年8月にポイント期限を1年→120日に変更。横浜市には知らされていなかった。
・規約変更の経緯に関する質問に対してもWEDから回答がない。
■失効総額と対象者数
4.4億円、9.7万人に影響