たった半年で337億円→44億円、「note」が超絶ダウンラウンドで赤字上場。最終出資者のテンセントが17億円の大損か。

noteさん、上場おめでとうございます。実はcakesの時代から非常に愛読してさせて頂いておりました。
そんなこんなでnoteさんの上場が色々なところで話題ですね。

直近ラウンドが337億円で、想定時価が44億円とのことで、信じられないくらいのダウンラウンド上場となっています。
しかも最終調達が半年前ということで、半年前に投資したの誰なん..ということでそのあたりをまとめさせて頂きます。

水面下に日本で投資を行うテンセントファンドの実態も。直近KPIなども踏まえながら、最後にご紹介させて頂きます。

note、直近の売上高は18億円、経常損失4.3億円。成長率は鈍化。

開示されていた売上をグラフにしてみました。
直近は18億円で、損失4.3億円。手堅い商売と思っていたので、赤字で掘られているのは驚きました…

知名度の割にそこまで売上も立っていない印象ですね。
ミルフィーユ図も紹介されていました。積み上がっているようには見えますが、2019年などは途中から減少傾向になっています。

構成別の売上高がこちらです。法人向けにも注力されているようで比率は高まってきております。

平均年収は678万円、社員数179名なので単純計算で12億円ほどが人件費のようです。
売上18億円なので、人件費率66%…?そこまで人員が必要なビジネスとは思えませんが、法人営業が多いのでしょうか。

各種指標も成長率は鈍化傾向。一応、成長はしているnote。

続いて各種指標のご紹介です。下記は「法人向けサービス」の推移です。

順調に契約件数を伸ばされているようで560社、ARR3.4億円の規模にまで成長。
それにしても法人でnoteを使うメリットってなんなんでしょう…。
続いて、会員登録者数や公開コンテンツの件数です。

順調に伸びていますね。公開コンテンツ2.7万件というのもすごい。
最後に流通総額とテイクレートになります。17%ほどの手数料を取っているとのこと。

定期の月間購読者数が35万人いるというのはすごいですね…。ARPU2650×35万=9.2億円なので定期購入だけで9.2億円ほど流通額がありそうです。

noteを評価額337億円で出資したのはテンセントだった?水面下に日本企業への出資を増やすTencent Fund。

あらゆるところでテンセントがnoteへの出資で大損していると話題になっておりました。
しかし、株主名簿を見てもテンセントの名前はなく、調べたところ、第4位株主のImage Frame investment がテンセントの子会社のようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マーベラスがしっかりとIRでテンセントの子会社だと開示して頂いておりました。
Tencentは22年4月21日にnoteに対して、20億円を出資しており、それを元に損失額を計算してみました。

今回のnoteの出資により、半年ほどで17.5億円の投資損のようです…
タイミングとしてもなぜ上場する必要があったのか非常に不思議な上場となりました。

これは投資決めた担当者も顔が立たないですね…。外資は比較的高く評価してくれるケースもあるということなのでしょうか。

色々と学びのある上場で、各位の見解や知見を共有しあいたいなと感じる上場ケースとなりました。

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